性交戯画／淫臭濃厚ファック2編

本作は、古風な旅館の静かな和室を舞台に、男たちの肉体が布団に沈み込みながら絡み合うゲイセックスの濃密な時間を描く二編構成。障子越しの淡い光が汗に濡れた肌を照らす様子は、淫靡かつ艶やか。レビューでも「和風旅館の布団のなかのエッチがよかった」と好評で、短尺ながらも空間の湿度と欲の流れを強く感じさせる構図になっている。二組の対照的な絡みが、それぞれ異なる匂いと温もりを放ち、視覚よりも嗅覚的官能を刺激する。

登場する4人はいずれもバディモデルらしい鍛え上げられた体躯を見せる。特に二組目では、30代ほどのウケが漂わせる大人の色気が印象的で、「オヤジ臭さ」と形容される艶やかな汗の香りが画面越しに伝わる。対する年下攻めは、真剣に相手を快楽へ導く姿が視聴者の支持を集め、「BEST OF 裏GURAのTATSUYAクンに似ている」との声も。筋肉動作と体毛の少なさがフェチ的には対照的で、肉体フェチから匂いフェチまで幅広く興奮を呼ぶ。

本編では、腰の痙攣、アナルのひくつき、白肌の弾力を強調する超接写が印象的。レビューでも「結合部分の超接写に釘付け」との評価があるように、カメラが粘着的に結合部を追うことで、バックや正常位で突き続ける肉の揺れが圧倒的リアリティを生む。カットが多く「もっと長く見たい」との不満も見られるが、その分ひと刺しごとの呼吸音、絶頂時の呻き声などが凝縮され、フェチAVらしい緊迫と快感の交錯が際立つ。

「性交戯画」シリーズとしての本作は、バディレーベルが得意とする、筋肉美と淫臭の融合を最短距離で突き詰めた構成が特徴。「一粒で二度おいしい」と評される通り、タイプの異なる組み合わせで嗜好分岐を楽しめる点にこのレーベルの巧みさがある。短尺でも濃密な肉体表現と粘り気のあるカメラワークにより、視聴者のフェチ嗜好を見事に掴む。シリーズ全体の中でも特にバディ作品らしい「匂いまで漂う映像美」が際立つ一作。